久しぶりの帰国を控えて
今ちょうど香港にいます。
実は最近、大陸側で日本語の本を読む会を立ち上げまして、香港にいる知り合いが日本語の本を譲ってくれるということで取りに来ました。直ぐ帰りますが、今ついでに本ブログを更新している次第です。
それはそうと、私は2月17日に大陸から直接日本に帰国しますので、これが本当に春節前(ちなみに今年の春節=旧正月は2月19日)最後の更新になります。
そこで、今回の中国渡航について本日一旦総括したいと思います。
今回は、2014年5月11日に成田から香港入りし、5月12日に大陸入りしてから初めての帰国となりますので、2015年2月17日に帰国するということは、実に丸9ヶ月連続して中国にいたことになります。その間、出張や旅行、所用を含めて一度も日本に帰国しなかったばかりか、その他の外国へも一度も行きませんでした。ただ、香港だけは今回を含めて5回行きましたので、パスポートにはその分のスタンプが増えただけです。
恐らくこの記録(どうでも良い記録ですが。。。)は今後破られることはないでしょう。これまでは半年を超えたことすらありませんでした。以前は、たとえ自分側に何も予定がなくとも、仕事やプライベートでの必要性によって、結局長くても4、5ヶ月連続での滞在に留まっていました。とは言ってもまだ1年未満ですので、子供として親の都合でこちらに来ていれば12ヶ月ぐらいまで増える可能性はあります(もし自分に小学生以上の子供がいたら、できる限りこちらで生活させます。)が、社会人としてこちらに来ている以上その可能性はありません。
ただ、外国連続滞在記録に限って考えれば、今後も伸ばせる可能性(無理に伸ばす必要はありませんが。。。)があります。よくよく考えると、外国連続滞在記録としても今回の9ヶ月は最長です。元々海外を飛び回って仕事したい自分としては、用がなければ日本へ行く必要はないと考えています。
まぁここまでどうでも良いことを書いてきましたが、要は、今の中国では、仕事とある程度の収入さえあれば、しょっちゅう帰国しなくても一切困らないということです。特に沿岸部の大都市に限って言えば、言葉が違うことを除けば日本で生活しているのとほぼ変わりません。
もちろん、日本に比べて不便なこともありますが、それは慣れだけの問題です。生活や交通インフラは大都市と地方での格差は大きいですが、それは日本とまったく同じです。
最近は食の安全について騒がれていることもあり、自炊する日本人も増えていますが、日本製の調味料は探せばほぼすべて手に入りますし、日本料理屋もそこらじゅうにあります。日本人向けのマンションもあります。
一方で、日本人に限って考えれば、政治的リスクを考慮しての規模縮小や、一部製造業の日本回帰の影響で今後人数が減る可能性はありますが、それでも10年前と比べると格段に増えていますし、今後市場として拡大していく中国のポテンシャルを考えると、日本人の数が改革開放直後の頃まで減るとは考えられません。
いずれにしても、中国で働く際には言葉や文化、それに習慣の壁は依然としてありますが、「海外で活躍したい!」と漠然に思っている日本人にとっては、これからもますます難易度が下がっていくと思っています。
少し話を戻しますが、私はここ9ヶ月間中国でもまれ続けた結果、中国語も野生の力?!もかなりパワーアップしました。だから余計に楽に感じるのかもしれませんが、一方でまだまだ中国に来たくないという話を聞くのも確かです。
でも、海外でしか発見できないことはいっぱいあります。
海外でしか出会えない日本人もいっぱいいます。
日本でも東京や大阪などの大都市に住んでいれば日本の至る所から来た日本人と出会う機会がありますが、中国ではその度合いがさらに広まりますし、基本的に社会人、学生を含めてほぼ異業種の出会いとなります。私は中国で働いている以上、友人の大半は必然的に中国人(その内の大半は広東ですが。。。)になりますが、日本人の友人もできました。そして、日本人との出会いは、日本とは違う新たな切り口でも出会いがあります。
こちらにいる日本人と話すと、皆さん海外生活でいろいろ苦労されているのがわかりますが、いずれにせよ、同じ日本人ということで、日本にいる時のようなミエナイカベはほぼありません。年齢、職業、社会的地位などの違いはあっても、ほぼ全員が気さくです。
これはある意味、私がまだまだ日本の延長線上で物事を考えていることに他なりませんが、日本人との出会いに限っても、良い意味でちょっと違う発見があって面白いですし、個人的には凄く気持ちが楽です。
また話を戻しますが(笑)、私はこの9ヶ月間、いろいろな集まりに積極的に参加し、かつ自分でもいろいろな会を主宰し、本当に多くの中国人、日本人の友人との出会いがありました。そして、中国のあることわざを身に染みて感じることができました。
没关系就有关系,有关系就没关系。
これは中国語として物凄く簡潔かつ的を得た言葉で、日本語に上手に翻訳するのは難しいですが、意訳すれば、「人脈がないのは問題で、人脈があれば問題ない。」となります。つまり、仕事にせよプライベートにせよ、人と人とのつながり、自分のネットワークの大きさはすべてにおいて重要だということを示している言葉です。
この言葉自体はだいぶ前から知っていましたが、私は最近になってようやくこの言葉の意味を理解できるようになりました。
私はこの9ヶ月間で、語学力やタフさ、その他のスキルが伸びたのは言うまでもありませんが、他人に言われることはあっても自分ではそれ程レベルアップしたという印象はありません。つまり、知人の多さではなく、仲間や友人の大切さに気づいたというこの一点が、今回の滞在を通して「レベルアップしたな。」と感じる一番要因である。そう思えてなりません。
それでは、日本帰国中にも一回くらいは更新したいと思います。