新たな試み第三弾!
3回続けてアップしていますが、本件は本筋と関係ないため今回で一旦最後とします。
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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第3回
ココロの荷物を捨てましょう!
~『心の整理学』(加藤諦三著)を読んで学んだこと~
2016年6月25日
今回は本に関する話ではありません。さすがの読書オタクも同じ話題をずっと引っぱるほどKYではありません(笑)。今回からは「読書」に焦点を当てず、個々の本の内容に焦点を当てつつ、読書オタクなりにみなさんにご紹介します。
みなさんは今悩み事がありますか?
無いという人はいないでしょう。誰だってあると思います。悩みが無いという人は、ただ単にそれを意識していないだけで、あるいは、ずっと悩んでウジウジしていないだけであって、普通は何かしらあると思います。私ももちろんあります。
仮に悩み事があったとしても、人前ではあえて無いといったり、何もないように演じて見せたりする。そのようにしなければならない時もあるでしょうし、ワザと明るく振る舞うことで元気になることもあるかもしれません。ただ、この本の著者の別の本を読むと、そのように自分を欺きつづけると、結局は心のどこかでその悩みが蓄積されていき、それがボディーブローのようにその人の人生に悪い影響を与えるとのことです。
話を変えますが、私のちょっとした悩みは、読書時間の確保です。
前回も書いたとおり、読書をしなければ読書オタクではないので読書しなければならないのですが、読書する時間が取れない時もありますし、計画的にこの時間は読書に当てようと思っていても、急な電話や緊急対応に時間が割かれて結局読書できなかったということもよくあります。
これらは一見普通のことのように感じますが、今回ご紹介する『心の整理学』を読み、決してそうではないということを学びました。
【この本のポイント!その1】
あれもこれもと欲張るから疲れてしまう
今「この仕事はどうしてもしなければならない」と思っている。「あの人に受け入れられなければならない」とか、「あの人に高く評価されなければならない」とか思っている。
それら多くの「ねばならない」を整理することである。
「あの人に高く評価されねばならない」は、「あの人には高く評価されなくてもしょうがない」にならないか。
「しかし別のあの人には評価されるように引き続き頑張っていこう」というのが、心の整理である。
誰にも彼にも高く評価されようとして消耗しているのが、悩んでいる人である。
あの人は失ってはならないが、この人は失ってもしょうがない。
それが人間関係の整理であり、心の整理である。
あの仕事もこの仕事もすべて成功しなければならないと思っているのが、心の整理ができないで悩んでいる人である。
それで消耗している。できないことなのに、そのできない仕事に執着している。
心の整理とは、この仕事はある程度しなければならないが、あの仕事はダメでも仕方がない、そしてあの仕事ができないことで失うものは、失ってもしょうがないと覚悟することである。
できればあの人とは対立したくない。しかし「対立してもしょうがない」ということもある。
おそらく普通の人は「できれば誰とも喧嘩をしたくない」と思っているだろう。しかし世俗の世の中で生きている以上は、「あの人とは喧嘩をするしかない」というときもある。
そんなときにその対立ができないで、誰とも上手くやろうとすることで悩む。その悩みで心身ともに消耗してしまう。
あれもこれもと欲張りなのである。(中略)
あの人とは対立関係、あの人とは友好関係、あの人とは無関係。そのように人間関係を整理していく。
人間関係が整理できないから、悩むのである。
誰にでもいい顔をする八方美人などは、自分で悩みを作り出している。(中略)
本当に利口な人は、不必要な重い荷物を持ったまま疲れて野垂れ死にはしない。不必要な重い荷物をどんどん捨てていく。
『心の整理学』P60~P62
上記を参考に先程の読書時間の例を考えますと、まず読書オタクだから読書しなければならないという考えがそもそも欲張り過ぎであるといえます。要は、ほとんど読書していない「自称」読書オタクであっても別に誰かに迷惑をかけるワケではありません。
また、自分は読書が好きで、読書時間を確保するためにこの日のこの時間は読書に当てると決めたのなら、もっとワガママに自分の都合を優先させても良いともいえます。つまり、他から連絡があっても、その件が直ぐに対応しなくてもその日中に対応すれば大丈夫なこともあるでしょうし、もっといえば、それを無視してその人に迷惑をかけることになり、結果、その人との関係が悪くなっても仕方がないと割り切ることも大事だということです。
これはアタマで理解できても実践するのにはかなり勇気がいることだと思います。割り切れといわれても、実際に迷惑をかけることになれば心が痛みます。少なくとも、私は電話が出られる時にワザと出ないのは心が痛みます。幸い、私が本当に嫌いな人からは相手も気を使ってか(笑)、普通は電話してこないですから大きな問題にはならないのですが。。。
第一、電話がかかってくる場合は急を要することが多く、電話に出ないで放っておくと事態が悪化して余計に嫌な思いをするだけですし、そもそも逃げているようで嫌な気持ちになります。ですので、このような考え方を知ったうえで、ケースバイケースで対応すれば良いと思います。
それでは、もう一個所引用して今回の締めくくりとしたいと思います。
【この本のポイント!その2】
すべてを得ようとするからすべてを失う。
人間関係も同じことである。「この人達とはもういい」と捨てることができれば、誠意を持って愛してくれる人が現れる。
しかしどの人をも捨てられないでいると、最終的には誠意のある人は皆去ってしまう。
『心の整理学』P80
今回はやや暗い話でしたので(笑)、次回は元気が出る本をご紹介したいと思います。
一介の読書オタクより
参考図書:心の整理学
発行年月:2012年10月
著者:加藤諦三(かとうたいぞう)
発行所:PHP研究所
※上記参考図書はあくまで一部を参考にしているに過ぎず、この記事を読んで本を購入されても同様の内容が記載されている箇所は限られます。予めご留意下さい。