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新たな試み第二弾!

今回は、あえて、前回とは真反対の意見を紹介します。

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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第2回

 

本を読めば読むほどバカになる?

~『フォーカス・リーディング』(寺田昌嗣著)を読んで気づいたこと~

 

2016年6月18日

 

みなさんは本を読みますか?

 

「え?また同じ質問ですか?先週読書オタクさんが本を読みなさいと言っていたのでいっぱい読んでいますよ。」という方、今すぐ本を置いてください。というのも、今回みなさんにご紹介する『フォーカス・リーディング』によれば、本を読めば読むほどバカになるそうです。「いやいや読書オタクさん、先週と言っていることが180°違うじゃないですか。早くも前言撤回ですか?」いえ、前言撤回はしません、なぜなら、私は本を読むのが好きですし、そもそも、私が本を読まなかったら読書オタクではないでしょう(笑)!

 

まぁ下手なひとり漫才はこのくらいにして(笑)、今回みなさんにご紹介する『フォーカス・リーディング』には、本当にこのように書いてあります。

 

【この本のポイント!その1】

 

読書をすればするほど、自分の頭で考えなくなる

 

 では、本を読んでいるのにマイナス成長してしまうというのは、どういうことでしょうか。それは、一言でいうなら、「自分の頭で考えることを忘れてしまう」ということです。

 私たちは、本を通じて著者の思索の後をなぞっただけで、自分が何かを知った気になりがちです。そのとき、「自分の頭で考える」作業を置き去りにしてしまうのです。(中略)

 これは、たくさん本を読む人にとくにありがちな現象です。サクサク読む快感を優先して、自分の知らないこと、理解するのがむずかしいことは、無意識のうちにスルーしてしまっている可能性があります。多読をしている人の中には、「難しい話はパス!」と、意識的に読み飛ばしてしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。(中略)

 最悪なのは、本の中で自分が知っていることばかりを確認して自己満足に浸るパターンです。「著者と同じことを考えている自分は、著者と同じくらいすごいんだ」と勘違いしてしまうわけです。自分で自分をヨイショしながら、思考力とともに品格を失っていきます。自分のことだと思った人は、要注意です!

 このように、頭を働かせない読書は、プラスになるどころか、むしろマイナスに作用します。本を読んだからといって安心していると、知らないうちに、思考力が衰えているかもしれません。そのことは意識しておくべきでしょう。

 

『フォーカス・リーディング』P37~P39

 

この部分を読んでいて、昔ある社長さんが言っていた言葉を思い出しました。あるとき、その社長は従業員のAさんに対して、すぐに別の従業員であるBさんへ電話し、折り返し自分へ電話をかけるよう指示をしました。内容は急を要するものでした。ところが、Aさんの返事は、「Bさんの携帯に何度かけてもつながりませんので連絡が取れません。」というものでした。

その社長はAさんに怒ったそうです。理由は、その日の外出用ホワイトボードの内容などから、BさんはC工場の自社の現場で仕事をしているハズなので、C工場に電話し、「弊社のBが現場にいると思いますが、会社に電話するようお伝えいただけませんか?」と言えば済むとのことです。「携帯電話が無かった時代はみなこのようにしていたが、携帯電話が出てから便利になった半面、みな考えなくなった。」と憤っていました。

 

 できない人は仕方がないで終わってしまいますが、できる人はできる方法を考える。とよく言われます。これもその一例かもしれません。

 

続いてもう一個所ご紹介します。

 

【この本のポイント!その2】

 

  1. 読書の目的を明確にする

 

(前略)読書の効率が悪くなるのも、成果が上がらないのも、つまるところ「読書の先」、つまり目的にフォーカスできていないからです。

 たとえば、パソコンを使わないのにそのマニュアルを読む人はいません。無駄だとわかっているからです。でも、これが「読書」という体裁を取ると、どういうわけかこの無駄をしてしまう人が多いのです。

 本来、何か目的を達成するための手段として本を読んでいるはずなのに、いつの間にか読書それ自体が目的化してしまっているわけです。読書で大切なのは「本を読むこと」ではなく、「本に書かれている情報を読み取る」ことだし、「本を読んで目的を達成する」ことなのです。(中略)何かにフォーカスするということは、何かを捨てるということです。何を手に入れたいか、ねらいを定めたうえで、切り捨てられるところはクールに切り捨てる。これが効率的な読書というものです。ところが、これがむずかしいのです。本を読むと、細部に気持ちがいってしまい、大局が見えなくなる人が非常に多い。「今この瞬間、読んでいる部分」、つまり一字一句ばかりにフォーカスが向いてしまいます。目的どころか、文脈とか全体の構成にすら意識がいっていない。そこには戦略も何もないわけです。(中略)

 無駄に細部にこだわる完璧主義は捨て去るべきです。「この本を読んで何を手に入れたいのか?」というしっかりした目的意識が、確実な成果に結びつくのです。

 

『フォーカス・リーディング』P66~P69

 

 確かに、何か製品を買ったとして、その取扱説明書を最初から最後まで一字一句漏らさずに読むもの好きはほとんどいないでしょう。まぁ「取説オタク」なら別ですが(笑)。

 

以上のとおり、今回はあえて前回とは主張が異なる本を選定しました。

 

これは読書に限ったことではありませんが、世の中には、正しい正しくないとか、良し悪しはありません。あるのは違いだけです。ただ、何がどう違うか、自分は何を信じるかを判断するためには、できる限り幅広く情報を集める必要があります。つまり、前回の『読書力』でいうところの本の著者との会話がそうですし、実際にいろんな人に会って幅広く意見を聞くこともそれにあたります。

 

いずれにせよ、今回は前回とは味の異なる料理をみなさんに提供しました。あとは、読者の判断で片方だけ食べるのも両方とも食べるのも自由です。ちなみに、個人的には前回と今回の本は矛盾しているとは思いませんし、両方の良いところを取り入れればいいと思います。

 

大事なのは本を読んで行動に結びつけることです。この本を読んで一番勉強になったと思うのは、ただ単に本を最初から最後まで読むという行為は、毎日朝から晩まで会議ばかりして何も決めないのと何ら変わらないということです。どちらも何一つ行動に結びついていません。

 

なお、この本には、著者が考える「成果が出る速読方法」が書いてありますので、興味がある方はぜひ読んで見てください。

 

一介の読書オタクより

 

参考図書:フォーカス・リーディング

発行年月:2008年8月

著者:寺田昌嗣(てらだまさつぐ)

発行所:PHP研究所

 

※上記参考図書はあくまで一部を参考にしているに過ぎず、この記事を読んで本を購入されても同様の内容が記載されている箇所は限られます。予めご留意下さい。