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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第1回

 

有名人に会いたいですか?それなら本を読みましょう!

~『読書力』(斎藤孝著)を読んで気づいたこと~

 

2016年6月11日

 

みなさんは本を読みますか?

 

私は読みます。特に移動時間を活用して読書をしています。このように書くと自分が読書家だと自慢していると思われるかもしれませんが、要はヒマなのです(笑)。移動中は他にこれといってやることが無いため、消去法的に本を読む機会が多く、結果として読書量が増えているに過ぎません。

 

中国で暮らしていると、一回の移動に2時間や3時間かかるのはザラです。そして、一人で移動する場合はみなさんもそうだと思いますが、①寝る、②スマホをいじる、③本を読む、のいずれかの状態だと思いますが、私は地下鉄移動が多いため座れないことが多く、また、バスや列車で座ることができたとしても、移動中ずっと眠り続けるのも逆に大変です。よって、スマホをいじるか本を読むしかありませんが、移動しながらSNSで連絡を取る場合や地下鉄が混んでいて本を開くのが大変な場合を除いては、基本的に本読むことにしています。それはなぜか?

 

本を読むと、よっぽど内容がつまらない場合は別として、時間があっという間に過ぎます。そして、その理由は、今回ご紹介する『読書力』を読んで気づかされました。

 

【この本のポイント!】

 

本は高いか?

 

(前略)本は書かれてある内容に比して値段が安く手軽である。つまり、コストパフォーマンスが高い。本は総じて、込められているエネルギー量と文化的価値の高さに比して、決して高価ではない。(中略)自己投資として購入し読むことを強く望みたい。私(著者)は本を読むときに、その著者が自分ひとりに向かって直接語りかけてくれているように感じながら読むことにしている。高い才能を持った人間が、大変な努力をして勉強し、ようやく到達した認識を、二人きりで自分に丁寧に話してくれるのだ。いくら高くても高過ぎるということはない。(中略)講演会を聴くのは楽だ。それは、話し言葉だからである。書き言葉になると、自分から吸収しなければならない面があるので、精神的な緊張を要求される。しかし、この書き言葉に慣れてしまえば、書き言葉ならではの栄養価の高さに充実感を覚えるようになる。(中略)大学時代には、果たしてその授業の一時間半が、一時間半の読書に匹敵する内容があるのかどうかを吟味した。そして、一時間半読書をした方がよいと判断したときは、講義より読書を選んだ。(後略)

『読書力』P15~P17

 

みなさんには、友達とおしゃべりしている時や仕事で打ち合わせしている時にあっという間に時間が過ぎてしまったという経験はありませんか?それと同じで、読書をしている時に時間があっという間に過ぎてしまう理由は、その本の著者と会話しているからです。しかも、実際の会話では途中に中座すると失礼にあたる場合もありますが、本の場合はいつでも気兼ねなく会話を中断及び再開できますし、会話するために必要な費用は本の購入代金だけです。一方で、実際に会話する相手に会うためには大なり小なり時間とお金をかけて移動する必要があります。つまり、本を買って読む方という行為はコストパフォーマンスが高いといえます。

 

ここで私が特に強調したいのは、本を読むことで普通なら会えない人に会えるということです。たとえば、現代の日本人ビジネスマンなら、今は亡き松下幸之助さんや本田宗一郎さんにお会いしてご指導を仰ぎたいという方が大勢いらっしゃると思います。最近読んだ本にも、高校生の頃に松下さんにアポなしで会いに行き、運よく30分ほど面会する時間をもらえたということが書いてあり、私自身羨ましいなと思いました。

 

もちろん、もう亡くなられた方にお会いすることはできませんし、もし会えたらマンガやSFの世界になってしまいますが、彼らのような昔の偉人の場合、たいていは自ら書いた著書や彼らについて書かれた著書が残っているため、それを読むことでいつでもどこでも彼らと会話することができます。他方で、偉人ともなれば、近代であれば映像や音声も残っているのでしょうが、やはり、本の気軽さには敵いません。

 

仮に経営者に限った場合でも、現在でも多くの優秀かつ高名な経営者がご存命ですが、普通は縁もゆかりもないその方々にアポを取って会うことは難しいでしょうし、そもそも連絡先を入手すること自体が困難でしょう。他方で、そのような方々も自分自身や他人によって書かれた本が出版されていますし、雑誌やネットに対談記録が残っている場合も多いため、本の力はなにも亡くなった方に限らずとも、現在に生きるこれらの方々に対しても発揮されるのです。

 

余談ですが、何の本で読んだか忘れましたが、経営者が本を出版している会社とそうでない会社とでは、従業員の離職率に明らかな差があるというデータがあるそうです。なんでも、従業員は経営者のことをバカだと思った時に辞めるらしいのですが、組織の規模にかかわらず、経営者と従業員では直接会話をする機会は少なくなりがちで、これが誤解を生む原因になっていると思います。一方で、経営者が本を出版していれば、従業員はその著書を通して経営者の人柄や考え方やらを知ることができ。これが、離職率低下と関係があるのではと勝手に推測しています。

 

本題に戻りますが、以上の通り、私が考える本の一番の醍醐味は、本を買うことで会いたい人に気軽に会えるというこうです。では、あなたは誰に会いたいですか?会いたい人の顔や名前が浮かんだら、早速本を買いましょう!

 

一介の読書オタクより

 

参考図書:読書力

発行年月:2002年9月

著者:斎藤孝(さいとうたかし)

発行所:岩波書店

 

※上記参考図書はあくまで一部を参考にしているに過ぎず、この記事を読んで本を購入されても同様の内容が記載されている箇所は限られます。予めご留意下さい。