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中国から発信する中国語学習への取り組み

日本語と中国語の語彙の共通性

日本語の語彙知識はかなりの頻度で中国語のそれに横展開できます。

理由は2つあります。

 

一つ目は皆さんご存知の通り、日本はその昔、中国から漢字をはじめとする様々な文化を輸入し、それらに基づいた語彙が未だに多く根付いているからです。

 

もう一つは、意外と知られていないのですが、中国は近代になってから多くの日本語を逆輸入しました。

 

例えば、政治、経済、文化、社会、法律、貿易、交通、食品、商品、数学、判断、決定、取消、さらには自閉症といった医学用語まで、中国はかなりの近代日本語を逆輸入しました。しかしながら、これを知っている中国人は少ないです。日本人も元々中国から入ってきた漢字ですので、例え同じであっても、昔からのことだと思って特に気にしません。

 

この辺は、中国にもメンツがあるのであまり認めたくないというのが正直なところのようですが、いずれにしても、日本人中国語学習者と中国人日本語学習者双方にとっては、これは結構助かります。

 

つまり、日本語と中国語は文法の部分でかなりの違いがありますが、語彙の意味に関してはあまり学ぶという苦労をせずに自然と身についているいう状況です。日本語の漢字と中国の漢字(大陸は簡体字で、台湾・香港は繁体字)は表記が違いますし、発音も違います。よって、手放しで喜べるわけではありませんが、日本語の漢字と違って一つの漢字の発音は大抵一つだけですので、ある漢字の発音と中国語表記を覚え多場合、それを完全に横展開できます。いくつか例を挙げますと、

 

日本語 = 中文简体字

 

確認 = 确认(que4 ren4)

確実 = 确实(que4 shi2)

実行 = 实行(shi2 xing2)

 

となり、この場合、確実と実行を覚えれば、自然と確実という言葉を覚えたことになります。このように横展開できます。

 

私自身、中国で映画を見た際に字幕で「自閉症」という言葉が出てきてびっくりしました。このような、日本語としてもあまり的を得ていない言葉が中国でも使われています。

 

最近では、帰化という言葉が元々中国語には無く、テレビなどで帰化した外国人に対する表現に困っていたらしいのですが、それで帰化という日本語を使うようになったと何かで知りました。

 

漢字は昔の中国人が作った字ですし、現代語は明治日本人の高い言語能力に基づいた翻訳力の賜物です。つまり、現代日本人にしても現代中国人にしても、昔の人々の発明に、言葉の面でも抱っこといったところでしょうか?